ポケモンジャパンチャンピオンシップス2019 シニアカテゴリー 【第三位】
【JCS2019使用構築】【第3位】 Aqoursオーガレック
予選 4-2
本戦 Top32 2-1 Top16 2-1
Top8 2-0 準決勝 0-2
JCSネット予選102位
JCS予選14位 JCS本戦3位
・挨拶
皆さんこんにちは、しばろうと申します!今年のポケモンジャパンチャンピオンシップス2019では本戦出場からbest4に入ることが出来TAを獲得することが出来ました!半年前から煮詰め続けてきたパーティーでこの結果を残せたことを非常にうれしく思います!運が絡むような試合内容は自分の中で全く無く実力で勝負できたと思います!
改めまして第三回目の構築記事となります。当日の対戦記録などにつきましてはまた後日別の記事にて寄稿させていただきます。
・[構築経緯]
WCS2019のルールは伝説ポケモン(幻のポケモンを除く)をパーティーに2体まで採用することの出来るGSルールとなっています。このルールは2016年に適用されたルールであり、その年の世界チャンピオンであるwolfe glick選手はカイオーガ+レックウザという並びを使用していました。今年はz技が解禁となり、新たにガオガエンやカプ系統、ネクロズマなど強力なポケモンが多数登場しました。またメガシンカした際の素早さについても修正が施されたため、立ち回りに多くの差が生まれました。
私はGSルールを経験したことのない初心者であります。ですが、以前のGSダブルを経験された方は現環境との違いが多く、環境慣れに時間が掛かると考えました。そうなってくる以上、初めてGSルールに触れる身である自分にもさほど不利な状況にはないのではないかと考えました。
まず私はJCS予選及び本戦にて、どのようなタイプの構築が流行するかを考えました。
そこでまず使用者の多いであろう三種類のタイプについてまとめた結果、
+オーガレック
+ゼルネレック
+グラゼルネ
の三種類であると考えました。
・オーガレックについて
オーガレックはレックウザの特性によってカイオーガの水技を原始グラードンに天候を取られていたとしても通し易すく、一般ポケモンも十分活躍できる、構築の組みやすさに定評があります。あらゆるパーティーと太刀打ち出来るのがオーガレックであると考えます。
・グラゼルネについて
グラゼルネについては縦横の相性が非常によく初心者でも扱いやすいところです。そしてカプレヒレ、ガオガエン、ボーマンダによって対オーガレックも以前よりかは不利を取らないようになったという環境の変化があったと言えます。
・ゼルネレックについて
ゼルネレックについてはガオガエンの登場により猫騙しや威嚇のサポートでゼルネレックの個々のパワーを最大限に引き出せるようになり、今では上位勢が多く使用する構築となっています。
私はこの三点を踏まえ次のような環境になると考えました。
右上には上記で説明をしていない内容ですが、この図こそ私が重要であると考えるポイントでもあります。
まずはグラネクロ+構築です。この構築は上位層を占めると思われる並びである
ゼルネレック+に比較的相性が有利だということです。
シニアという環境になると強者の方のパーティーを真似するだけでもプレイングさえ持ち合わせていれば上位入賞できると考えています。そのため上位層を占めるゼルネレックを握る人は多いと思います。ですが、構築理論上キツイパーティーと当たるとなるとプレイングでは賄え切れない部分も出てきます。そうするためにシニアプレイヤーがグラネクロを持ってくることも考えられます。
なので私はゼルネレックと互角に渡り合い、グラネクロにメタを張るという方針で構築を考えました。またミラーにもかなり厚く出来る要素=初見殺しもしやすい+嵌めやすい構築も同時に目指しました。
そしてもう一つが
ルナゼルネ+構築です。
昨年8月頃はかなりの数存在していて、トップメタにもなると言われていたほどの構築です。ですが、最近ではちらほら数を見かける程度になってしまいました。私の考える理由としましてはやはりガオガエンがキツイということでしょうか。しかしながらオーガレック、ゼルネレックともにガオガエンの処理ルートを作り突破することが出来れば、非常に立ち回りが楽になると考えます。ですのでルナゼルネもダークホース的な存在で持ってくる人がいるのではないかとも考えました。
以上の点を踏まえ、まず私は+ゼルネレックをメタる+グラネクロ構築、数は一定数いるであろう+グラゼルネに比較的相性有利に立つために+オーガレックを使おうと考えました。その中でクロバットはサポート、火力、耐性からみて破格の性能を誇っていたためこの3体を中心に考えていくことになりました。オーガレックを使用して課題になるのはオーガレックミラー、対ゼルネレック、対ルナゼルネです。
・オーガレックミラーについて
オーガレックには3種類のタイプが多く存在するだろうと考えました。+ライチュウやトゲデマルのように特性避雷針で電気技からカイオーガを守り、猫騙しやほっぺすりすりでサポートをするタイプ、クロバットの追い風サポートなどによりパーティーの素早さを引き上げ上から制圧していくタイプ、そしてエスパーz+ドータクンのようにトリックルームzから催眠術とカイオーガを通していく構築です。
上記の構築の対策として私は+、突撃チョッキ+レックウザに地震を採用、そうすることでトゲデマルやライチュウをwダメージでも一撃で倒すことが可能です。さらに全体技なので相手にダメージを蓄積させられるだけでも非常に有効です。大地の力にしなかった理由につきましては流星群(下記で説明)を採用することも考えると性格の変更が考えられる点や、突撃チョッキ持ちのライチュウに耐えられてしまう点、地震を連打し鉢巻を匂わせることで交換で透かしにきたレックウザやボーマンダを流星群で葬り去ることが出来るからです。日食ネクロズマに地震を見せておくことで2試合目にすぐバーストされたとき流星群をヒットさせる戦術もあります。
たとえ襷で耐えられたとしても神速もありますし、怒りの前歯はHP1の場合は計算上倒すことが出来ます。
対ドータクンに対して特性型破りで浮遊を無効化出来かつレックウザやクロバットを巻き込みやすい地震を打つことの出来る地面z+ドリュウズ、そして対クロバットで追い風を奪い相手のレックウザ、カイオーガにかなりのダメージを見込めるガオガエンz+横取りガオガエンを採用しました。
そしてカイオーガを電気zで縛り、マジカルシャインでレックウザに対してダメージの見込めるカプコケコを採用しました。クロバットで採用できなかった挑発を最後の一つの枠にすることで、相手のサポートを妨害できるポケモンが3体いるので、安定感が生まれます。
・対ゼルネレックについて
ゼルネレックの取り巻きにはよく、カプレヒレやガオガエンが採用され、トリックルーム対策として、ツンデツンデやモロバレルが取り入れられることが多いです。これらのポケモンは地震をもったレックウザが非常に刺さりクロバットを隣に並べることで地震+怒りの前歯と画竜点睛+怒りの前歯でダメージレースはほとんど制することが出来ます。また相手の素早さ操作は凍える風やトリックルームがメインなので味方側に追い風が吹いていれば凍える風を入れられたとしても上から殴ることも可能ですし、トリックルームはクロバット、コケコの挑発やふきとばしで対応可能です。
さらにレックウザに流星群を採用することで、相手のレックウザは襷、チョッキ、D振りでない限り一撃で倒すことが可能です。最近のゼルネレックは大地の力を採用した型が多く増えていたため、威嚇さえ入れればたとえ同速勝負に負けたとしてもこちら側のレックウザが一撃でやられることはありません。さらに画竜点睛+怒りの前歯の集中はガオガエン、ゼルネアス、カプレヒレ、レックウザを全て倒すことが出来ます。先発の2体で相手に大きな負担を掛けられるのが、チョッキレックウザ+クロバットの大きな利点です。
黒い霧で相手のゼルネアスのジオコントロールを抑制しながら、威嚇で攻撃の下がった味方の攻撃を元に戻す。画竜点睛後に耐久が下がってしまったのを元に戻す。流星群で下がった特攻を戻せると言ったシナジーもあります。コケコガエンドリュの3体全てがゼルネレックに役割を持てるのも良い点です。
・対ルナゼルネについて
ルナゼルネは対オーガレック構築に対して非常に有利であると考えています。ですがパーティーの弱点として、ガオガエンやクロバットが重いことが考えられます。
対クロバットの追い風に対応するためにルナアーラが追い風を持っていることも多いです。またガオガエン対策にルカリオや負けん気のポケモンを採用するパーティーも見られます。そこで先程説明した横取り+ガオガエンzにすることでルナアーラを一撃で倒す火力を得てなおかつ相手の追い風を奪い自分のものにすると言ったプレイが出来ます。追い風を奪えば試合はこちらのもので上から画竜点睛やフレアドライブ、潮吹きで制圧する事が可能です。死に出しで出てきたゼルネアスのジオコンにもクロバットを合わせることで完璧にイージーウィンをすることが可能です。
・対グラゼルネ&グラネクロについて
これらの構築に対してはオーガレックに加え、クロバットとドリュウズで対応します。基本的にクロバレックの追い風展開と削りからカイオーガドリュウズの並びで一蹴するのを目標とします。相手にトリックルームは許さないよう心掛けましょう。
レックウザの地震や画竜点睛とクロバットの怒りの前歯は毎ターンのダメージレースで確実に優位に立つことが出来ると思います。流星群はボーマンダを一撃で倒し、グラードンには半分以上削ることができます。黒い霧なども駆使しつつ相手の積み、味方の能力ダウンを打ち消していきましょう。
そして追い風下でドリュウズ、カイオーガの対面をつくりドリュウズの身代わりを置くことが出来たら非常に大きなアドバンテージを取ることが出来ます。
・カイオーガについて
今ルールでは最も火力の高い全体技を放つことが出来、素早さ操作を施したあとの制圧力はすさまじいものであると考えます。
私はHBで調整しHに振り切ることでゼルネアスのジオコントロール後のムーンフォースを確定で耐えることが出来、陽気鉢巻レックウザの画竜点睛も耐えれるようになっています。Sラインについては追い風下で最速スカーフテテフを抜けるように調整、123にしても良いが、パーティー内に凍える風やエレキネットを持ったポケモンを採用していないため、あまりの8はCとDに振り分けた。
・レックウザについて
チョッキレックウザを検討し始めたのは昨年の9月頃、JCS前に今大会2連覇のカ・エールさんとフレ戦した際、彼もチョッキレックウザを使っていたため、使用することを決意。メガ進化に加え持ち物を所有できる破格の性能に加え、チョッキを持たせたレックウザはもはや数値の暴力と言っても良いであろう。
この技構成にした理由についてだが、レックウザの攻撃力を最大限に利用するためである。特に地震については突撃チョッキを持った地面弱点のポケモンにダメージが期待できる点、全体攻撃であるため相手の場に圧力を掛けやすい点、この指とまれを無視できる点、鉢巻を匂わせることによりレックウザやボーマンダで受けに来たポケモンに流星群を通すためなど上げればきりがない。
陽気であっても特攻の実数値は180であるため想像以上の火力に期待できる。今大会では対ドラゴンで打つだけでなくガルーラやルナアーラのファントムガードに対して、耐久を削りたくない場面でも重宝した。
・ガオガエンについて
このルールで私が最も信頼しているポケモンであり、ダブル界で知らない人はいないであろう使用率を誇っている。
今回私が採用するにあたって、横取りを枠は最初は吠えるやとんぼ返り、守るを採用していた。だがクロバミラーやルナゼルネに対して横取りが非常に刺さるという発見をきっかけに本格的な採用に踏み入った。これが正解で数々の場面で相手の追い風や身代わり、ワイドガードを奪い盤面を有利にすることが出来た。
z技を持たせることで火力不足は解消しルナアーラやレックウザ、カイオーガに対しての性能も非常に上がった。フレアドライブの火力も信用できるほどゼルネアスにもよく打った。威嚇、猫するだけでも十分強いのに、横取りで相手にさらに妨害出来るポケモンが増えたこともあり、新たな可能性を感じた。
・クロバットについて
オーガレックに採用されるサポートポケモンとして名が高いのはクロバットであると考える。今大会でも使用者は多くミラーマッチも多々あり同速勝負などに悩まされた人もいるであろう。
素早さ種族値130族という縛られにくいという安定感は襷をもってしてさらに高まるのはご存じの通り、無差別に相手のHPを半分削ることの出来る怒りの前歯はダメージレースに勝つ上で非常に役に立った。
追い風下ではジオコントロールを積んだゼルネアスより上から黒い霧を打つことが出来るのも優秀な点である。この構築ではレックウザやドリュウズが威嚇を受けて攻撃が下がった場合や画竜点睛後の耐久ダウンにも黒い霧は役に立った。何と言っても流星群を連続で打てる安定感も生まれクロバットが腐ることはほとんどなかったと思われる。
吹き飛ばしの枠だが挑発でも良いとは思っているが、z(メンハ)トリックルームや身代わりからの守るには非常に刺さったため案外大丈夫だとは思っている。
・ドリュウズについて
この構築で一際目立つのがこのドリュウズであろう。地面、鋼タイプということで対グラゼルネやグラネクロ、フェアリータイプ、電気タイプ諸々数々の相手に有利を取ることが出来た。
まずは調整についてdに少し振りゼルネアスのムーンフォースを2回耐えるようにしジオコン後の行動保障をつくった。準速に設定することで最速ドーブルより1速く上から身代わりを貼りキノコの胞子を透かすことが可能。あまりはAに回し、基本的に後発で出すためレックウザやクロバットで相手は消耗しているため上からの地面zは受からないことがほとんどであった。
地震を媒介とした地面zとすることでSに渋ったグラードンは倒すことが出来る。また特性型破りは非常に強く、特性浮遊のポケモンであるドータクンは地面zで一撃で倒すことが出来る。ヌケニン及び水浸しに対しても地震を打っているだけで相手は崩壊する。ヌケニンに対しては特に殺意高めにレック、ガエン、ドリュウズで見れるようにした。
同じ立場のポケモンとしてランドロスがいるが、ランドロスの身代わりではカプレヒレの凍える風、カプやゼルネのマジカルシャインで割れてしまうがドリュウズにはその心配がない。強いていえばグラカイとの素早さ関係に気を遣わなければいけないところか。独特のタイプや特性で大会中何度も救われた。
・カプコケコについて
この枠は最後までカプレヒレにするか悩んだ枠である。結果的にカプコケコになったが終盤にスイーパーとして降臨したときの頼もしさは何者にも代えられない。
イベルオーガやオーガレックに対して取り入れたが予定通りの活躍をしてくれた。ルナオーガにもある程度活躍してくれて、挑発もゼルネレックに出すときは相手の積みやサポートを妨害するのに役立った。
電気zで採用したことによりカイオーガ性能が格段にアップ、カプレヒレに対してさらに厚くなったのは非常にありがたいことであった。マジカルシャインでレックウザにも十分なダメージを期待でき、カプレヒレのように上から殴られるようなことも無く使いやすかった。
必要最低限の耐久最低ラインのみ掲載
ポケットファンクション様の使用上「メガレックウザ」の表記が「ゲンシレックウザ」となってしまいます。あらかじめご了承下さい。
- ゼルネアス特化ムーンフォース75%耐え
- 特化ゲンシカイオーガwダメージ潮吹き天候雨 37%~43%
- 特化ゲンシカイオーガ冷凍ビームデルタストリーム状態 53%~63%
- A-2wダメージ地震でトゲデマルを確定一発
- 流星群でボーマンダやレックウザは確定一発
・オーガレックvsグラゼルネは2016年と同様にオーガレックが非常に有利です。ですが最近ではレヒレガエンという非常に守りに徹した並びに加えボーマンダを採用されることでプレイミスをするとかなり不利になってしまうことも多くなりました。
半年前からこのルールに取り組み始め、受験期を乗り越えこの結果を手にすることが出来本当にうれしいです。特にTwitterを始めたことが功を奏し数々の方に支えられ、この構築を完成させることが出来ました。一年間ずっと協力してくれた「はるまき君」には感謝しています。ドリュウズの調整も考えてくださった「醤油さん」もありがとうございました。まだまだ言いたいことはたくさんあるのですが、続きはJCS2019レポートの方に書き綴りたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
大会でお会いされた方を始め、全ての皆様に感謝しています。世界大会でも頑張りますので、どうぞ応援の方よろしくお願いいたします!!